私が悪性リンパ腫の疑いでいろいろな検査をしていたとき、血液検査では全く異常がありませんでした。
唯一の決定的な症状は本当に首のしこりだけ。
ただ首のしこりって、探せば誰でも1つや2つあるものなんですよね。
虫歯とかちょっとした炎症でリンパ節が腫れたり。
だからなのか、確定診断がつくまでどこの病院に行っても言われることはだいたい同じ。
「リンパが腫れてるだけ」
「粉瘤でしょう」
「様子を見ましょう」
なかなか親身になってちゃんと診てくれないんです。
その後悪性リンパ腫の告知をされたとき、ほんと乗り込んで訴えたいくらいでしたよ(笑)
このヤブ医者めー!って。
というか、百歩譲ってそのときリンパ腫だとはっきりわからなくても仕方ないと思ってる。
ただね・・・それ以前の話だと思うんです。
ほとんど検査もせず(ほんの10秒くらいの触診しかしてない)、話も聞かず、挙句の果てに「首のリンパ節は誰でもよく腫れるからねー」って。
なんていうかもう完全に流れ作業的なんですよね。
耳鼻科や皮膚科の医者で知らない人は100%いないと思う。
首にできたしこりに悪性リンパ腫の可能性があるっていうことを。
(※基本的に首から上にできたしこりは耳鼻科の管轄です。
ただし、しこりがリンパ節の腫れかわからないときは皮膚科でも可。)
確率があまりにも低いから、そんなはずはないと最初からその可能性を勝手に排除されて診察されてしまっている気がする。
医者は“最悪の事態”や“もしも”のことを考えながら常に診察すべきだと思うのに。
そのことが常に頭にあれば、せめてもう少しフォローできたと思う。
「しこりが大きくなったり数が増えたらちゃんと検査た方がいいです」とかさ。
ほんと思い出すと、今でも最初に受診したいくつかの病院の医者の対応には疑問を感じます。
少しアツくなってしまい失礼しました><
有難いことに寛解5年を迎えた今。
冷静に当時のことを思い出すと、首のしこり以外にひっかかることがいくつかありました。
こんな風に思うことが多くなってきたので、改めて整理しながら記録します。
悪性リンパ腫の疑いでとても不安な日々を過ごされている方の参考に少しでもなれば嬉しいです。
なぜ血液検査で異常が出にくいのかもまとめていますので、ぜひ目を通してみてくださいね!
目次
悪性リンパ腫なのに血液検査で異常なしの理由
まず簡単に結論から言ってしまいます。
ある程度進行した状態じゃないと血液検査では異常が出ないためです。さらに血液検査で異常が出るまえに他の症状で悪性リンパ腫だとわかる人が圧倒的に多いからです。
血液検査の異常で悪性リンパ腫だとわかる人は少ない
どの病気でも疑われる場合に行う超基本的な検査に血液検査がありますよね。
実はこの検査がきっかけで悪性リンパ腫だと発覚する人ってとっても少ないんです。
それはなぜか?
まず悪性リンパ腫の場合に異常になりやすい(上昇する項目)は次の2つです。
悪性リンパ腫の場合に異常になりやすい血液検査の項目
-
- 乳酸脱水素酵素(LDH)
-
- 可溶性インターロイキン2受容体(sIL2‐R)
あまり聞いたことのない難しい言葉かもしれないですが、この2つの数値が上昇していたらリンパ腫の可能性があると理解すればいいと思います。
一応もう少し踏み込んで知りたい人のために、LDHの方だけわかりやすい解説を見つけましたので参考にしてみてくださいね。
LDHとは細胞内で糖がエネルギーに変わる時に働く酵素で、ほとんどの組織や臓器に広く分布しています。よってLDHが含まれている臓器が傷害(破壊)を受けると、細胞外に出てくるための血液中のLDHは高値になります。
貧血、炎症、腫瘍など汎用的なスクリーニング検査として用いられており、高値をみた場合にLDHアイソザイム検査を行うことで、障害臓器や障害程度を詳しく診断できます。
また、運動によって上昇するため採血前には激しい運動は避けましょう。
どちらもリンパ腫の腫瘍マーカーとして参考にされますが、必ず上がるわけじゃないんです。
それに悪性リンパ腫には様々な病型があって、年単位で進む濾胞性リンパ腫や、月単位で進むびまん性大細胞型B細胞リンパ腫など、ゆっくり症状が出てくるものもたくさんあります。
かなり進行した状況であれば腫瘍マーカーや白血球数の異常で血液検査で発覚する可能性もあるかと思います。
だけど実際はそれ以前にわかる場合の方が圧倒的に多いんです。
血液検査で異常が出る以前に他の異変や不調が出てくる場合がほとんど
多いのは私のように首や脇、鼠径部にしこりができたことから発覚するパターン。
しこり以外だと臓器や鼻など腫瘍ができた部位の不調から受診し発覚するパターンも。
例えば元々闘病記として書いていたアメブロを通じて仲良くなったMちゃんの場合。
彼女は縦隔に大きな腫瘍ができていたことから息切れや寝ているときも息苦しいなどの症状があり受診。
詳しい検査を経てホジキンリンパ腫との診断。
このような感じで、基本的には体の中のリンパ腫ができた場所に何らかの不調が起こり、異変に気付く場合がほとんどだと思います。
首や脇など目で見たり、外から手で触れられる部分の腫瘍の場合は、不調が出る前に「しこり」として自覚する方が多いですが。
3-3 代表的なリンパ節の場所・節外性病変と症状
場所ごとの症状を示します。
(節性病変)
場所 軽度 重度
扁桃 のどの違和感 息苦しさ、食事のむせ、誤嚥、窒息
頸部 くびにしこり 呼吸困難、痛み、窒息
鎖骨下 鎖骨の周りにしこり 腕のむくみ、痛み、しびれ
腋窩 わきの下のしこり 脇が閉まらない、腕のはれ、痛み、しびれ、
肘 ひじの周りにしこり 肘の運動制限、痛み
縦隔 無症状呼吸困難、せき、顔面と腕の腫れ(上大静脈症候群)
肺門 無症状 呼吸困難、せき、肺炎、無気肺
傍大動脈 無症状 腹痛、背部痛、水腎症による背中の痛み、腎不全、食欲低下、便秘
腸間膜 無症状 腹痛、背部痛、水腎症による背中の痛み、腎不全、食欲低下、便秘
脾臓 無症状 腹痛、背部痛
腸骨 無症状 足のむくみ、痛み、しびれ、歩行困難
鼠径、大腿 股のつけ根にしこり 足のむくみ、痛み、しびれ、歩行困難
膝窩 膝の裏にしこり 下腿のむくみ、痛み、しびれ、歩行困難
(節外性病変)
場所 軽度 重度
胃 無症状、食欲低下 上腹部痛、血便、腹膜炎
小腸 無症状、下痢、便秘、消化不良 腸閉塞、腹膜炎、血便
大腸 無症状、下痢、便秘 腸閉塞、腹膜炎、血便
鼻腔 鼻づまり 中耳炎、頭痛、副鼻腔炎
眼窩 無症状 視覚障害、視力低下
皮膚 皮疹 腫瘤、出血、感染
気管支 無症状 呼吸困難、せき、肺炎、無気肺
甲状腺 無症状 しこり、呼吸困難
骨髄 無症状 血球減少
精巣/卵巣 無症状 腫れ、痛み、中枢浸潤
脳・脊髄液 無症状 頭痛、精神症状、けいれん、麻痺場所によって、そして腫れ方によって大きく症状が異なります。
触って分かりやすい表在リンパ節や皮膚の悪性リンパ腫は自覚しやすい病変ですが、
胸腔内、腹腔内などの身体の表面から触ることができない病変は自覚症状が出るまで気が付かれないことがあります。
とにかく血液検査の異常で悪性リンパ腫だとわかる人は本当に稀なんじゃないでしょうか。
心配な人は血液検査が正常だからと安心せず、自分が納得できるまで検査することをおすすめします。
特に首のしこりは本当に相手にしてもらえず、「ただリンパが腫れてるだけ」って言われがちなんです><
冒頭でも書きましたが私が最初に行った数軒の病院でそうだったので。
病院選びも本当に大事ですね><
B症状と呼ばれる全身症状で気づく場合も
腫瘍ができた部位の不調以外に「だるい」「微熱が続く」など、全身症状として異変が起こる場合もあります。
その中でも特に下の3つがB症状と言われ、診断や治療を決定する判断材料になります。
-
- 発熱(38度以上)
-
- 寝汗(盗汗)
-
- 体重減少(6ヶ月で10%以上)
ちなみにこのB症状はホジキンリンパ腫で出現しやすい症状。
だからなのか、非ホジキンリンパ腫(バーキット様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)の私には全くこの症状がありませんでした。
体重減少が少しあったがB症状なのか不明
ただし、唯一少しだけ当てはまってるかも?と思うのが体重減少。
晩年ダイエッターだった私(笑)ですがなかなか体重が減ることもなく、増減はあっても1年で1キロ程度。
それが病気発覚前は確か2キロ~3キロくらい減っていたと思います。
ただB症状の体重減少に当てはまる6カ月で10%以上までは減ってないし、これについては今でもリンパ腫が原因なのか不明です。
ひどいアレルギー症状
これもリンパ腫が原因なのかはわかりません。
しこりを発見する1年くらい前からひどい蕁麻疹ができるようになりました。
元々アトピーでアレルギー体質ではあったのですが、蕁麻疹ができるようなことはなく・・・
あまりに頻繁(2日に1回くらい)に出るので、そのとき少し話題だった「歯科金属アレルギー」検査をしてみたり。
こんな感じで丸2日間パッチを貼ったままにするなかなか大変な検査です(^-^;
お見苦しい写真ですみません(^-^;
持病のアトピーと蕁麻疹で掻きむしっていたため、赤く傷になっているところがたくさんでした。
日頃使っている化粧水やファンデーションのパッチテストも同時にやってもらったのですが全て異常なし。
結局原因がわからず・・・
そのまま悪性リンパ腫が発覚して治療に入るまでの約1年苦しみました。
治療を終え寛解になってからは蕁麻疹も出なくなったので、やっぱり悪性リンパ腫の初期症状の1つだったのかもしれません。
謎の足のかゆみ
これはしこりを発見する2~3か月くらい前から。
急に足の指が猛烈に痒くなりだしたんです。
てっきり水虫になったのかと思ったり。
この症状も治療後にはすっかりなくなり、その後一度も痒くなることはありませんでした。
今思えばやっぱりこれも悪性リンパ腫の症状だったのではと思っています。
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