(こちらの記事の続きです。)
目次
セカンドオピニオンとは?
悪性リンパ腫の種類(病型)と治療方法の説明があった日、主治医からセカンドオピニオンについての話もありました。
実はそのとき初めて「セカンドオピニオン」という、第二の意見を聞いて参考にする方法があることを知った私。
セカンドオピニオンって?
違う治療方法を探すこと?
うーん、よくわからない…。
結局、その場は治療方針の話などを聞くのに精一杯できちんと聞けず。
なので帰宅後に調べてみました。
セカンドオピニオンとは、患者さんが納得のいく治療法を選択することができるように、治療の進行状況、次の段階の治療選択などについて、現在診療を受けている担当医とは別に、違う医療機関の医師に「第2の意見」を求めることです。セカンドオピニオンは、担当医を替えたり、転院したり、治療を受けたりすることだと思っている方もいらっしゃいますが、そうではありません。まず、ほかの医師に意見を聞くことがセカンドオピニオンです。
上の説明のように、「治療法について他の医師の意見を求めること」それがセカンドオピニオン。
私は少し勘違いをしそうになっていたのですが、セカンドオピニオンでは、そこで新たに検査をする、診断をするということはありません。
だから、
「最初から検査をやり直したい」
「生検の結果が正しいかもう一度検査したい」
「違う病院で治療を受けたいから」
決してこのような目的でセカンドオピニオンはできません。
あくまで現在診療を受けている病院で出された診断結果をもとに、どの治療法が最善か違う見解を求める制度ということです。
そして、セカンドオピニオンで聞いた治療法や医師がいいと思っても原則的に転院することはできません。
病院の探し方
セカンドオピニオンを希望している場合、お願いする病院については自分で探さなければいけないとのこと。
時間もないし、いきなりそう言われて困ってしまいました。
模索した結果、2つの方法を検討。
インターネットで「セカンドオピニオン外来」のある病院を探す
結局、私はこの方法で決めました。
今はセカンドオピニオン外来を設けている病院も増えていて、インターネットで検索をすると簡単に探すことができます。
「セカンドオピニオン外来+地名(私の場合は名古屋)」で検索しました。
がん相談支援センターで聞く
なかなか自分で決定することができない人や、直接相談をしたい人はこちらの方法も。
「がん相談支援センター」は様々ながんに関する相談をできる窓口で全国にあります。
しかも厚生労働大臣が指定した施設で誰でも無料で相談可能です。
こちらで直接セカンドオピニオンの病院について聞いてみるのも1つの方法だと思います。
地域の生の情報をたくさん持っていると思うので、近くでおすすめの病院などを教えてくれる可能性も高いんじゃないかな。
下記からがん相談支援センターを探すページに飛べます。
★がん情報サービスサポートセンター
0570-02-3410(ナビダイヤル)
03-6706-7797
受付時間:平日10時~15時(土日祝日、年末年始を除く)
病院の選び方
インターネットでいくつかセカンドオピニオン外来のある病院をピックアップした後、次に悩むのがどの病院に決定するか。
- できるだけ近いところ
- 治療実績や症例が豊富
- 費用が安い
この3つをポイントに私は選びました。
特に「治療実績や症例が豊富」は重視したいところでした。
私の場合、悪性リンパ腫の中でもあまり症例がなく標準治療の決まっていない病型。
だからできるだけ悪性リンパ腫の治療経験が豊富な病院の医師からの見解を聞きたいと思っていました。
ちなみに症例数や治療実績、口コミなどはこちらのサイトがとても参考になりました。
藤田保健衛生大学病院のセカンドオピニオン外来を予約・受診までの流れ
上記のインターネット検索からいくつかの候補を出し、calooで症例数などを見ながら藤田保健衛生大学病院のセカンドオピニオン外来を予約、受診しました。
受診までの流れはこのような感じ。
- 書類(申込書など)をHPから印刷
- 記入して病院にファックス
- 病院から電話があり日時を決める
- 予約日までの間に主治医に必要書類(紹介状・診療情報提供書・検査結果の資料等)を依頼
- 4を持って受診
当日は両親と3人で受診しました。
病院で初診の受付を済ませ待合室で待っていると、事務の女性の方が来て軽く挨拶と説明をしてくださり、個室へと案内されました。
個室へ向かう途中その事務の方と雑談をしていたのですが、何の疑いもなく母のセカンドオピニオンだと思ったらしく・・・(苦笑)
娘の私の方だと言ったら「あら!お若いのに・・・」と言われてしまいました(^-^;
まぁ年齢的になる確率が高いのは間違いなく母の方だし無理もないですよね。
私もまさか自分が20代でガンになるとは思ってもいなかったよー!
セカンドオピニオンの内容(外来説明記録)
個室へ入り待っていると、しばらくして男性の医師が入ってきました。
挨拶をしてすぐに本題の治療内容のお話へ。
口頭で説明をしてもらい、「セカンドオピニオン外来説明記録」というまとめられた文書もいただきました。
全文記載します。
病理組織診断、臨床病期(病気の広がり具合)については、第二日赤病院からの紹介内容が正しいことを前提にこれに基づいて説明します。
1)診断は中等度悪性リンパ腫(進行は月の単位)と高度悪性度群(進行は週の単位)との中間型と考えれる病型で、最近になって新たに認識されるようになった病型です。
2)この病型では、従来の中等度悪性リンパ腫に標準的に行われている化学療法では、治療成績は中等度悪性リンパ腫に比べ劣ることが分っています。そのため、より高悪性度のリンパ腫に用いられる化学療法を用いることで治療成績が改善することが期待され、今回は高悪性度リンパ腫に用いるhyperCVAD/MA療法が提案されています。このような治療では治療成績が改善したとの報告もありますが、まだ多数例では検討されておらず、治療成績が改善するか否かは明らかではありません。
3)今回治療選択の上で難しいのは、病期がⅠ期と考えられ、評価可能な残存病変がないことから、進行期病態と同じように8コースの治療をすべきかどうかですが、この点については結論は出ないと思われます。
4)一般的な中等度悪性度リンパ腫では短縮化学療法と減量放射線療法も標準療法とされていますが、中間型のリンパ腫でⅠ期の場合にも同じように対処して良いか否かはデータがありません。
しかし、治療経過からは化学療法の短縮化と放射線療法の併用については考慮しても良いかもしれません。この点は主治医の先生と良くご相談ください。
5)髄注療法が治療法どおり必要か否かについては、もともと高悪性度で中枢神経系侵潤率の高いリンパ腫の治療を想定したものなので、ある程度の回数は実施した方が良いと思われますが、治療法に規定される回数すべてを実施すべきか否かは判断材料がありません。この点も治療経過を見ながら主治医と相談してください。
代替療法として、化学療法以外の選択はありませんが、高悪性度リンパ腫を想定としたCODOX-M療法3コース(あるいはhyperCVAD/MA療法を短縮化)と放射線治療併用との選択もあるかもしれません。
しかし、これら参考になるような治療成績の報告はありませんので、いずれにしても治療は結果を見ながら決めていくことになると思います。
以上説明しました。
以上がセカンドオピニオンとしての見解でした。
つまり、
バーキットリンパ腫とびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の中間型と言われるようなリンパ腫は症例が少なくデータががない。
hyperCVAD/MA療法で治療成績が改善した例もあるが、多数例ではない為明らかではない。
「結局のところ、私のようなリンパ腫の種類はデータが少なく結論は出ない」
ということ。
率直な感想、治療方法について明確な答えが出ずモヤモヤ…
これじゃセカンドオピニオンに来る前と変わらないじゃん!!
とは正直思いましたが、もうこればっかりはやってみなければわからない。
ある意味吹っ切れて覚悟ができたのでよかったのかな。
このとき主治医の治療方針にとことんついていこうと改めて決意しました。
そうそう!気になるセカンドオピニオンの費用についても続いて書いていきます。
保険適用にならない!セカンドオピニオンの費用と相場
このセカンドオピニオンのシステムですが、残念ながら健康保険の対象とはならず、全額自己負担(自費診療)となります。
私がお願いした病院の当時の金額は20000円(税抜)。
というのも、当時と書いたのは今と金額が変更されていたから。
2012年のときの金額で20000円、今は30000円(税抜)に値上がりされていました。
相場としても上がっているようで、当時私が調べた中では15000円~30000円くらい。
今はほとんどのところが30000円でした。
時間は原則として1時間。
セカンドオピニオン外来説明記録と主治医への報告書の作成も時間内に含まれているので、実質的にお話しできるのは30分くらいといった感じです。
セカンドオピニオンをやってみて思ったこと
私のリンパ腫の型はまだまだ症例が少なく標準治療が確立されていないということで、セカンドオピニオンをする価値は十分にあると思いました。
実際にはファーストオピニオンとほぼ同じ意見でしたが、それでもやってよかったと思っています。
改めてこの治療を受ける覚悟が決められたので。
もしセカンドオピニオンをしておらず、少しでも迷いがある中で治療をした場合、私の性格上やっぱり途中で後悔する瞬間が出てきてしまうと思います。
例えば経過が思わしくなかった場合、副作用が自分の想像よりも酷かった場合。
違う治療をやっていた方がよかったのかも、違う意見を聞けばよかった…と思ったり。
実際に私はびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の標準治療で行われているR-CHOP療法より強力なR-hyperCVAD/MA療法を選択し、その凄まじい骨髄抑制による白血球低下で細菌感染、ウイルス感染を起こしたりなど辛い日々を過ごしました。
だけど自分にはこの治療方法しかないと覚悟できていたので、辛いときは自分自身を信じてただただひたすら耐えました。
迷いなく治療に励むことができたから治療を乗り越えられたと思っています。
セカンドオピニオンは全ての人に必要というわけじゃない
私の場合はセカンドオピニオンを行いましたが、もちろん全ての人におすすめというわけじゃありません。
「標準治療が定められている場合はセカンドオピニオンを行う必要はない」ということです。
例えば悪性リンパ腫の中でも定番で代表的な、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫。
この病型にはR-CHOP療法という治療方法がすでに決まっています。
これは今までのたくさんの治療実績などを元に、最善の治療方法として確立されたもの。
標準治療があるということはそれだけでもとても有難いことなのです。
これまでのデータに感謝しつつ、ただ信じてその治療方法を行えばいいと思います。
余談ですが・・・世の中には様々な病気があって、症例も少なく難病と言われる病気の中にはそういった治療方法さえ全く確立されていない病気もたくさんあります。
治療が効く、効かないに関わらず有効な治療さえ行うことができないなんて辛すぎると思うんです、ほんと。
だから標準治療があるということだけでも本当に有難いこと、あとは治るのを信じて治療に突き進んでいくのみだと私は思ったりします><
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