病気やケガでウィッグが必要となったとき、ウィッグの調達方法として「レンタル」という方法があるのを知っていますか?
ネット検索する中で初めて知った!そんな人も多いのではないでしょうか。
ウィッグのレンタルっていまいちピンとこないし「購入か」「レンタルか」とっても悩みますよね…
それにきっとウィッグを被ること自体初めての経験な人も多いはず。
そんな初心者の人にとっては選び方も相当難しいと思います。
まずここで伝えたいのはウィッグはレンタルではなく購入した方が圧倒的にメリットが多いということ。
これは私が抗がん剤治療によって3年近くウィッグ生活をした結果感じたことです。
今回はその理由などについて詳しくお話ししていきます。
ウィッグを準備するにあたってレンタルすべきか?購入すべきか?今まさに悩んでいる人の参考になればとっても嬉しいです^^
目次
医療用ウィッグはレンタルよりも購入する方がおすすめな理由
レンタルよりも購入した方がいいと言える理由について、下記の3つのことがあります。
①ウィッグのレンタル費用は高額なため結果的に購入した方が経済的
まずは価格の面です。
安く済むのではと思われがちなレンタルサービスですが実際にみていくと意外な落とし穴が。
レンタルサービスは初期費用が高い
すでにウィッグレンタルサービスについて調べている人は知っていると思いますが、ウィッグを借りるのにかかる料金に初期費用というものがあります。
実はこの初期費用というのが結構いいお値段。
相場としては2万円程度でしょうか。
さらにウィッグのレンタルにかかる費用はこれだけじゃありません。
初期費用に加え日額料金や月額料金がかかるところが一般的です。
日額料金の相場はメーカーやウィッグの品質、また仕様によっても違いますが、安いところだと200円程度。
つまり初期費用と合わせると最初の月だけでも26000円程度かかるということ。
とても安く見積もった数字を出しているので実際はもっと高くなるケースの方が多いと思います。
それに比べ購入となると、実は数千円から医療用としても十分使えるウィッグがたくさんあったりします。
もちろん品質についても心配不要。
この部分については後の項目で詳しくお話ししますね。
医療用ウィッグは一般的に高いと思われがちです。
だからこそ費用の面からレンタルを検討する人も多いと思いますが結果的に購入するより高くなってしまうケースが実はとても多いのです。
レンタルだと長く使うほど費用がかさむ
レンタルの場合、先に説明したように日額料金や月額料金がかかるため長く使うほど金額はかさみます。
ウィッグのレンタルを検討している人はだいたいどれくらいの期間必要となりそうか一度考えてみてください。
参考までにケース別に必要な期間をまとめてみました。
【ケース別】ウィッグを必要とする期間
抗がん剤の副作用による脱毛の場合
抗がん剤による脱毛の場合は「治療中」と「地毛が伸びるまでの期間」がウィッグが必要となる期間です。
使用する抗がん剤の種類や化学療法を何クール(コース)行うかによっても大きく変わるので一概には言えませんが少なくとも1年半くらいはウィッグが必要となります。
中には地毛がベリーショートの状態でウィッグを卒業する人もいますがそれでも最低1年くらいは必要だと考えてください。
またウィッグを被り始める時期というのは人によってかなりバラバラ。
これは抜けるスピードや程度が使用する抗がん剤によって違っていますし個人差もあるからです。
どの時点でウィッグを被り始めるかは脱毛状況を見つつ判断することになります。
ただし、脱毛の開始時期にはほとんど個人差がありません。
抗がん剤治療が始まってから2~3週間後くらいにほとんどの人が抜け始めます。
抜け始める時期に差がなくても、抗がん剤の種類によって脱毛の程度は違うので主治医に確認するようにしてくださいね!
場合によっては半分以上も地毛が残ることもあります!
ちなみに私の場合は抗がん剤開始後ぴったり2週間で抜け始めました。
一度抜け始めたらその勢いはすごく、脱毛のストレスと体調の悪い中での掃除が本当に億劫で・・・><
結局すぐにバリカンで短くしてしまいました。
なのでその時点ですぐにウィッグデビューとなったわけです。
余談ですが・・・バリカンは私個人的にはとてもおすすめです!
詳しくは【脱毛前にバリカンしてよかったと心底思った5つの理由】の記事に書いているのでこちらもよければ参考にしてみてくださいね。
その後約7か月間にわたって抗がん剤治療を行い、地毛が生え始めたのは治療終了後1か月くらいのことでした。
髪の毛は順調に伸びて半年くらいでベリーショート、10カ月いくらいでショートくらいの長さに。
このタイミングで発毛後はじめての美容院に行ったので一応そのまま地毛デビューとなりました。
ですが長年ロングヘアだった私はどうしてもショートの自分に慣れずまたすぐにウィッグ生活に戻ったりも(笑)
日常生活では半分くらいはウィッグを被っていたかなぁと思います。
特に週末やお出かけの日はウィッグでお洒落をすることが楽しかったので。
ただ実際にはここで十分ウィッグを卒業できるくらいの長さにまではなっていました。
この時点で地毛での生活に完全に切り替えていたらウィッグを必要とした期間は実質1年半くらい(抗がん剤治療中7か月+発毛後10カ月)です。
抗がん剤治療後の発毛については【抗がん剤後の発毛記録】地毛デビューはいつ?美容院は?の記事に詳しく書いています。
脱毛症など髪の毛が抜ける病気
円形脱毛症などの場合、残念ながらウィッグが必要となる期間を予想することはかなり難しいです。
抗がん剤治療の脱毛とは事情が違い、髪の毛が抜ける原因がわからない場合がほとんどだから。
アレルギーやストレスが原因と言われたりもしますがそれもまだ完全に解明されたわけじゃありません。
また有効な治療方法も完全には確立されていません。
一度発症すると長年にわたって繰り返すことも多く、ウィッグが必要となる期間はかなり長くなることが一般的です。
頭部のケガ・手術など
頭部をケガをした場合や縫った場合は、残念ながらその部分はずっと髪の毛が生えません。
襟足に近い部分など髪の毛で隠せる場所であれな問題ありませんが、前髪やトップなど目立つ部分の場合は生涯ウィッグが必要となるケースも。
ただし手術など治療に伴い剃ったことから一時的に髪の毛がない部分についてはきちんと生えてきます。
この場合は傷口が小さければ髪の毛が伸びれば隠すことができるので一時的なウィッグの利用ですみます。
期間については場所や範囲にもよりますが3か月もあれば頭皮の肌色は見えなくなりかなり目立たない状態になります。
1年レンタルした場合を考える
このように医療用ウィッグは基本的には年単位の使用になることが多いです。
仮に1年レンタルしたとすれば、初期費用2万円と1年分の日額費用を合わせて9万3000円もの金額になります。
これって結構高額ですよね。
何よりレンタルだとそんな高額な金額を支払っても自分のものにならなことが非常にもったいない!
購入するとしても9万円も出せばかなり品質のいいウィッグを手に入れることができます。
もちろん正しく使っていれば1年以上は確実にもちます。
そう考えると購入する方が圧倒的に経済的ですよね。
②レンタルより購入した方が快適にウィッグ生活を送ることができる
病気やケガなど何らかの原因でやむを得ず髪の毛を失ってしまった場合、言うまでもなくウィッグでの日常生活を強いられるわけになります。
そんなときどちらの方がより快適にウィッグ生活を送ることができると思いますか?
レンタルしたウィッグか、それとも購入したウィッグか。
それはずばり購入したウィッグだと断言できます。
なぜならウィッグをレンタルをすれば色々と制限がかかってしまうから。
例えばこんな場合を想像してみてください。
fa-check脱毛が進んでサイズが合わなくなった
fa-check複数のウィッグをローテーションで使いたい
ヘアスタイルを変えたい場合、レンタルでは別のウィッグに変更するたびに初期費用や手数料がかかる場合がほとんどです。
また抗がん剤治療に伴う脱毛や脱毛症の場合は脱毛の進行状況によってウィッグのサイズ感が変わってしまう場合も。
ヘアスタイルを変えたいときと同様にサイズ変更の場合もレンタルでは同じく費用がかかってしまいます。
そして忘れちゃいけないのがウィッグのお手入れ。
ウィッグも定期的にきちんとシャンプーをする必要があります。
シャンプー後はしっかり乾燥させるためにも半日は干しておきたいものですが、これが1つのウィッグしかもっていない場合だとかなり不便。
次の日も必要なのに生乾きで大変・・・!ということにもなりかねないんです。
洗い替え用として最低でも2つのウィッグをローテーションで使うことを経験者として強くおすすめします。
また破損や紛失など万が一のためにも複数あった方が絶対的に安心です。
近所のスーパーですぐに購入できるようなものじゃないからこそ予備のウィッグは必ず準備しておくべきなのです。
この点でもウィッグのレンタルではなかなか現実的に難しいです。
なぜならウィッグ1台ごとに初期費用と日額料金がそれぞれがかかってしまうケースがほとんどだからです。
2つのウィッグをレンタルすれば大変な金額になってしまいますよね。
それにウィッグを使わない日も日額料金を払っていてなんだか損した気分になってしまうのは私だけでしょうか(^-^;
一方、ウィッグを購入すれば問題は解決!
ヘアスタイルに飽きても自由にカットできます。
脱毛が進んでサイズが合わなくなった場合は縫いつめて調整することもできます。
ウィッグを複数準備することも実はレンタルに比べれば圧倒的に安くすみます。
経験したからこそわかったことですが、ウィッグで日常生活を送るって相当ストレスです。
見た目が気になる点もそうですし、肩がこるとか頭痛がするとか実際にウィッグをかぶって日常生活を送ってみないとわからないことって本当にたくさん。
そんな中でもなるべくストレスフリーで快適にウィッグ生活を送るためには制限されないことってとっても大切。
今すぐにこの邪魔な前髪をカットしたい!とかこんな小さなことでもそれをすぐに実行できると一気に快適になったり(笑)
レンタルだと、勝手にカットしていいのな?大事に使わないと!などなどいちいち色々と気にしなければいけないですよね。
結局それが一番のストレスになってしまったりするんですよね><
やっぱりウィッグは購入するのがおすすめだと自分自身もこの記事を書いていて強く再確認しました(笑)
③最近では医療用として使える安いウィッグがたくさんある
なぜこんなにもレンタルではなく購入をすすめるのかというと実はこんな理由から。
最近は低価格でも医療用として十分使える可愛いウィッグがたくさんあるからです。
安いウィッグって何となく心配じゃない?
こんなふうに思っている人がすごく多いんですが、実際はそんなことないんですよ><
最近では数千円のウィッグでも本当にバレないくらい自然だしつけ心地も問題ありません。
ただ気を付けなければいけないのは選び方。
ウィッグの仕様にもいろいろとあるので。
詳しくは【安いウィッグでも大丈夫!失敗しない選び方】の記事に書いているのでぜひ一度目を通してみてくださいね!
ウィッグを製造・販売している立場だからこそわかったことですが、ウィッグ業界の技術ってここ数年で信じられないくらい進歩してます。
私も元々はただのひとりのガン患者としてウィッグを使用しているだけでした。
そのときは何の知識もなく、医療用ウィッグのあまりの高額な値段に落胆した日もあったり・・・(涙)
それがもう7年前のことです。(この記事を書いているのは2019年6月です)
病気が治癒してからはウィッグやウィッグ業界のことをただひたすら勉強する日々。
その中でウィッグ製造の技術もぐんぐん成長していくのを目の当たりにしました。
それと同時にウィッグの本当の値段を知り、大手メーカーはいかに上乗せして販売しているんだ~!!と怒りにも似た気持ちになってみたり。
でもこれもいろいろと勉強をした結果。後になって納得。
お店を運営するには宣伝費をかけたり実際いろいろコストもかかるんですよね。
大手メーカーは有名女優を使ってテレビCMもやっているからそりゃその分高くなるに決まってるよなぁと。
間違いなく言えることは、ウィッグはとにかく値段じゃないということです。
現実的に大手メーカーと同じ工場で製造している同じランクのウィッグをダズルでは17992円で販売しています。
この価格で提供できるのは宣伝費を一切かけていないから。
それに私自身が悪性リンパ腫というガンになりウィッグを必要としている人の立場を誰よりも理解できるから。
だからこのお仕事で必要以上の利益はとりたくないのです。
私が病気を宣告された当時、病気そのものもショックだったけど現実的には金銭的な問題も本当に大きいものでした。
病気になって働けなくなったどころか、治療費や通院費に毎月高額なお金がかかる。
それなのにウィッグにまで高いお金をかける余裕なんて、とてもじゃないけどなかったです。
そのときは本当に絶望にも似た気持ちを味わいました。
自分が味わったような不安や悩みを解消するお手伝いが少しでもできれば・・・
そう思ったらいても立ってもいられなくなり、気づいたら何も知らないままウィッグショップを立ち上げ始めていました。
7か月に及ぶ抗がん剤治療を終え退院したほんの2か月後のこと。
ありがたいことにあっという間に口コミで広がりすでに3000人以上の人に利用していただいています。
思わず熱くなってしまい少し話がずれてしまいましたが、ウィッグはお手頃な値段でも選び方さえ間違えなければ大丈夫。
私と同じような思いをしている人がいたら安心してくださいね。
レンタルがおすすめなケース
これまでウィッグはレンタルより購入がおすすめとひたすらお話ししてきましたが唯一レンタルがおすすめな場合があります。
それは本当に金銭的に余裕がなくどんなウィッグでも構わないという場合。
実は一般企業が行っているウィッグレンタルサービスとは別にNPO法人が行っているレンタルサービスもあります。
有難いことに年間5500円でウィッグを借りられます。
ただし寄付されたウィッグで運営されていることから新品のウィッグではありません。
またボランティアの方で運営されているので対応に時間がかかりウィッグが手元にくるまでに時間がかかる等デメリットもあります。
詳しくは下記より直接ご確認ください。
他には急性骨髄性白血病で亡くなられた女優の夏目雅子さんの遺志を継ぎ運営されている夏目雅子ひまわり基金というのもあります。
こちらの方は抗がん剤の副作用による脱毛でウィッグを必要としている人に無料で貸し出しを行っています。
金銭的に余裕がない場合はぜひこれらの利用を検討してみてください。
医療用ウィッグはレンタルよりも購入がおすすめ【まとめ】
今は本当にお手頃な値段で医療用ウィッグを購入することが可能です。
レンタルの初期費用を支払うくらいなら同じ金額で購入できるウィッグを探すべきです。
購入したウィッグはレンタルとは違い正真正銘自分のウィッグ。
何の制限もなく思い切り好きなよう使えるということが快適なウィッグ生活を送る上でもとても重要なことです。
毎日使うことで相棒のように愛着も沸いてきますしね^^
傷んだウィッグはヘアアレンジ専用や帽子専用のウィッグにしたり、毛先だけカットしてスタイルを変えつつ長く楽しむというのもおすすめですよ♪
~自身の経験からウィッグ販売を始めました~
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